内閣は、地方法人税法 第三条第三項において準用する法人税法 第四条の七第十一号並びに地方法人税法第十二条第一項から第三項まで、第十五条第一項第一号から第三号まで、第二十二条第二項及び第六項、第二十八条第三項、第四項第二号イ2及び第七項、第二十九条第一項及び第四項第三号並びに第三十二条の規定に基づき、この政令を制定する。
(定義)
第一条 この政令において内国法人、外国法人、連結親法人、連結子法人、恒久的施設、地方法人税中間申告書、地方法人税確定申告書、修正申告書、中間納付額、更正、充当、還付加算金又は課税事業年度とは、それぞれ地方法人税法(以下法という。)第二条第一号、第二号、第六号、第七号、第十号の二、第十五号、第十六号、第十八号から第二十号まで、第二十二号若しくは第二十三号又は第七条に規定する内国法人、外国法人、連結親法人、連結子法人、恒久的施設、地方法人税中間申告書、地方法人税確定申告書、修正申告書、中間納付額、更正、充当、還付加算金又は課税事業年度をいう。
(法人課税信託の受託者等に関する通則)
第二条 法人税法施行令第十四条の十第一項から第五項まで及び第七項から第十一項までの規定は、法第三条第二項の規定を適用する場合について準用する。
2 受託法人(法第三条第三項において準用する法人税法第四条の七に規定する受託法人をいう。)に対する第四条の規定の適用については、同条第一項第一号中同条第四項とあるのは、同令第十四条の十第六項の規定により読み替えて適用する同令第百五十五条の四十三第四項とする。
(外国税額の控除限度額の計算)
第三条 法第十二条第一項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、同項の内国法人の当該課税事業年度の法第九条に規定する課税標準法人税額につき法第十条の規定を適用して計算した地方法人税の額(当該課税事業年度の基準法人税額(法第六条に規定する基準法人税額をいう。以下この条において同じ。)のうちに租税特別措置法第四十二条の五第五項、第四十二条の六第五項、第四十二条の九第四項、第四十二条の十二の三第五項、第四十二条の十二の四第五項若しくは第三章第五節若しくは第五節の二、経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律(以下この項及び第五項において平成二十三年改正法という。)附則第五十五条の規定によりなおその効力を有するものとされる平成二十三年改正法第十九条の規定による改正前の租税特別措置法第四十二条の五第五項、租税特別措置法等の一部を改正する法律(以下この項及び第五項において平成二十四年改正法という。)附則第二十二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる平成二十四年改正法第一条の規定による改正前の租税特別措置法第四十二条の十第五項又は所得税法等の一部を改正する法律(平成二十七年法律第九号。以下この項及び第五項において平成二十七年改正法という。)附則第七十三条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における平成二十七年改正法第八条の規定による改正前の租税特別措置法第四十二条の四第十一項(平成二十七年改正法附則第百十六条の規定による改正前の所得税法等の一部を改正する法律(以下この項及び第五項において平成二十五年改正法という。)附則第六十三条の規定によりなおその効力を有するものとされる平成二十五年改正法第八条の規定による改正前の租税特別措置法第四十二条の四の二第七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により加算された金額がある場合には、当該基準法人税額から当該加算された金額を控除した残額を当該課税事業年度の基準法人税額とみなして法第九条及び第十条の規定を適用して計算した金額)に、当該課税事業年度に係る法人税法施行令第百四十二条第二項から第五項までの規定を適用して計算した同条第一項に規定する割合を乗じて計算した金額とする。
2 法第十二条第二項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、当該課税事業年度の同項に規定する地方法人税控除限度額に、法人税法施行令第百五十五条の二十九に規定する割合を乗じて計算した金額とする。
3 法第十二条第三項に規定する政令で定める金額は、同項の恒久的施設を有する外国法人の当該課税事業年度の法第九条に規定する課税標準法人税額につき法第十条の規定を適用して計算した地方法人税の額(当該課税事業年度の基準法人税額のうちに租税特別措置法第三章第五節又は第五節の二の規定により加算された金額がある場合には、当該基準法人税額から当該加算された金額を控除した残額を当該課税事業年度の基準法人税額とみなして法第九条及び第十条の規定を適用して計算した金額)とする。
4 法第十二条第三項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、前項に規定する地方法人税の額に、当該課税事業年度に係る法人税法施行令第百九十四条第二項から第四項までの規定を適用して計算した同条第一項に規定する割合を乗じて計算した金額とする。
5 法第十二条第四項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、同項の連結親法人の当該課税事業年度の法第九条に規定する課税標準法人税額につき法第十条の規定を適用して計算した地方法人税の額(当該課税事業年度の基準法人税額のうちに租税特別措置法第六十八条の十第五項、第六十八条の十一第五項、第六十八条の十三第四項、第六十八条の十五の四第五項、第六十八条の十五の五第五項若しくは第三章第十七節若しくは第十八節、平成二十三年改正法附則第七十二条の規定によりなおその効力を有するものとされる平成二十三年改正法第十九条の規定による改正前の租税特別措置法第六十八条の十第五項、平成二十四年改正法附則第三十三条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる平成二十四年改正法第一条の規定による改正前の租税特別措置法第六十八条の十四第五項又は平成二十七年改正法附則第八十四条第四項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における平成二十七年改正法第八条の規定による改正前の租税特別措置法第六十八条の九第十一項(平成二十七年改正法附則第百十六条の規定による改正前の平成二十五年改正法附則第七十五条の規定によりなおその効力を有するものとされる平成二十五年改正法第八条の規定による改正前の租税特別措置法第六十八条の九の二第七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により加算された金額がある場合には、当該基準法人税額から当該加算された金額を控除した残額を当該課税事業年度の基準法人税額とみなして法第九条及び第十条の規定を適用して計算した金額)に、当該課税事業年度に係る法人税法施行令第百五十五条の二十八第二項から第五項までの規定を適用して計算した同条第一項に規定する割合を乗じて計算した金額とする。
(連結法人の地方法人税の個別帰属額の計算)
第四条 法第十五条第一項第一号に規定する政令で定める金額は、法第十一条に規定する合計額に第一号に掲げる金額のうちに第二号に掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額とする。
一 連結親法人又は各連結子法人の連結個別留保法人税額(当該連結親法人又は各連結子法人の法人税法施行令第百五十五条の四十三第二項に規定する留保金個別帰属額から同条第四項に規定する留保控除個別帰属額を控除した金額を法人税法第八十一条の十三第一項各号に掲げる金額に区分してそれぞれの金額に当該各号に定める割合を乗じて計算した金額の合計額をいう。次号において同じ。)の合計額
二 連結親法人又は各連結子法人の連結個別留保法人税額
2 法第十五条第一項第二号に規定する政令で定める金額は、法第十二条第二項の規定により当該課税事業年度の同項の所得地方法人税額から控除される金額のうち連結親法人又は各連結子法人に帰せられる部分の金額とする。
3 法第十五条第一項第三号に規定する政令で定める金額は、法第二十三条第一項の規定により還付を受けるべき金額に、当該金額の計算の基礎となった法人税法第八十一条の三十一第一項(同条第四項又は第五項において準用する場合を含む。)の規定により還付を受けるべき金額に係る連結親法人又は各連結子法人の同法第八十一条の十八第一項第四号に掲げる金額の合計額のうちに当該連結親法人又は各連結子法人の同号に掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額とする。
(中間納付額の還付の手続)
第五条 税務署長は、法第十九条第一項第四号に掲げる金額の記載がある地方法人税確定申告書の提出があった場合には、当該金額が過大であると認められる事由がある場合を除き、遅滞なく、法第二十二条第一項又は第二項の規定による還付又は充当の手続をしなければならない。
(還付すべき中間納付額の充当の順序)
第六条 法第二十二条第一項又は第二項の規定による還付金(これに係る還付加算金を含む。)を未納の国税及び滞納処分費に充当する場合には、次の各号の順序により充当するものとする。
一 当該還付金の計算の基礎とされた中間納付額に係る課税事業年度の法第六条第一号から第三号までに定める基準法人税額に対する地方法人税で修正申告書の提出又は更正により納付すべきもの(中間納付額を除く。)があるときは、当該地方法人税に充当する。
二 前号の充当をしてもなお還付すべき金額がある場合において、同号に規定する中間納付額で未納のものがあるときは、当該未納の中間納付額に充当する。
三 前二号の充当をしてもなお還付すべき金額があるときは、その他の未納の国税及び滞納処分費に充当する。
(中間納付額に係る延滞税の還付金額及び還付加算金の額の計算)
第七条 法第二十二条第二項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した残額とする。
一 法第二十二条第一項に規定する地方法人税中間申告書に係る中間納付額について納付された延滞税の額の合計額
二 当該中間納付額(法第二十二条第一項の規定による還付金をもって充当をされる部分の金額を除く。)のうち次に定める順序により当該中間納付額に係る課税事業年度の地方法人税確定申告書に記載された法第十九条第一項第二号に掲げる金額(前条第一号の充当をされる地方法人税がある場合には、当該地方法人税の額を加算した金額)に達するまで順次求めた各中間納付額につき国税に関する法律の規定により計算される延滞税の額の合計額
イ 当該中間納付額のうち確定の日を異にするものについては、その確定の日の早いものを先順位とする。
ロ 確定の日を同じくする中間納付額のうち納付の日を異にするものについては、その納付の日の早いものを先順位とする。
2 法第二十二条第一項の規定による還付金について還付加算金の額を計算する場合には、同項に規定する地方法人税中間申告書に係る中間納付額(当該還付金をもって充当をされる部分の金額を除く。)のうち次に定める順序により当該還付金の額(当該還付金をもって前条第一号又は第二号の充当をする場合には、当該充当をする還付金の額を控除した金額)に達するまで順次遡って求めた各中間納付額を法第二十二条第三項に規定する還付をすべき中間納付額として、同項の規定を適用する。
一 当該中間納付額のうち確定の日を異にするものについては、その確定の日の遅いものを先順位とする。
二 確定の日を同じくする中間納付額のうち納付の日を異にするものについては、その納付の日の遅いものを先順位とする。
(欠損金の繰戻しによる法人税の還付があった場合の還付の通知)
第八条 税務署長は、法第二十三条第一項の内国法人又は外国法人に対して法人税法第八十条第七項(同法第八十一条の三十一第六項又は第百四十四条の十三第十三項において準用する場合を含む。)の規定により同法第八十条第一項に規定する還付所得事業年度、同法第八十一条の三十一第一項に規定する還付所得連結事業年度、同法第百四十四条の十三第一項第一号に規定する還付所得事業年度、同項第二号に規定する還付所得事業年度又は同条第二項に規定する還付所得事業年度に該当する課税事業年度に係る法人税を還付する場合には、当該内国法人又は外国法人に対し、当該課税事業年度の法第二十三条第一項に規定する確定地方法人税額のうち同項の規定により還付すべきこととなる金額を通知する。
(更正等又は決定による中間納付額に係る延滞税の還付金額及び還付加算金の額の計算等)
第九条 法第二十八条第三項に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した残額とする。
一 法第二十八条第一項又は第二項に規定する地方法人税中間申告書に係る中間納付額について納付された延滞税の額の合計額(当該延滞税のうちに既に法第二十二条第二項又は第二十八条第三項の規定により還付されるべきこととなったものがある場合には、その還付されるべきこととなった延滞税の額を除く。)
二 当該中間納付額(法第二十二条第一項又は第二十八条第一項若しくは第二項の規定による還付金をもって充当をされる部分の金額を除く。)のうち次に定める順序により当該還付の基因となる決定(国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第二十五条の規定による決定をいう。)又は更正等(同項に規定する更正等をいう。)に係る法第十九条第一項第二号に掲げる金額(第四項において準用する第六条第一号の充当をされる地方法人税がある場合には、当該地方法人税の額を加算した金額)に達するまで順次求めた各中間納付額につき国税に関する法律の規定により計算される延滞税の額の合計額
イ 当該中間納付額のうち確定の日を異にするものについては、その確定の日の早いものを先順位とする。
ロ 確定の日を同じくする中間納付額のうち納付の日を異にするものについては、その納付の日の早いものを先順位とする。
2 法第二十八条第四項第二号イ2に規定する政令で定める理由は、国税通則法第五十八条第五項に規定する政令で定める理由とする。
3 法第二十八条第一項又は第二項の規定による還付金について還付加算金の額を計算する場合には、これらの規定に規定する地方法人税中間申告書に係る中間納付額(既に法第二十二条第三項の還付加算金の額の計算の基礎とされた部分の金額があり、又は法第二十八条第一項若しくは第二項の規定による還付金をもって充当をされる部分の金額がある場合には、これらの金額を除く。以下この項において同じ。)のうち次に定める順序により当該還付金の額(当該還付金をもって次項において準用する第六条第一号又は第二号の充当をする場合には、当該充当をする還付金の額を控除した金額)に達するまで順次遡って求めた各中間納付額を法第二十八条第四項に規定する還付すべき中間納付額として、同項の規定を適用する。
一 当該中間納付額のうち確定の日を異にするものについては、その確定の日の遅いものを先順位とする。
二 確定の日を同じくする中間納付額のうち納付の日を異にするものについては、その納付の日の遅いものを先順位とする。
4 第六条の規定は、法第二十八条第一項から第三項までの規定による還付金(これに係る還付加算金を含む。)を未納の国税及び滞納処分費に充当する場合について準用する。
(仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴う還付特例対象地方法人税額等の範囲)
第十条 法第二十九条第一項に規定する政令で定める金額は、当該課税事業年度の法第六条第一号又は第三号に定める基準法人税額に対する地方法人税の額のうち内国法人が提出した地方法人税確定申告書に記載された法第十九条第一項第二号に掲げる金額として納付されたものとする。
2 法第二十九条第四項第三号に規定する政令で定める事実は、次に掲げる事実とする。
一 特別清算開始の決定があったこと。
二 法人税法施行令第二十四条の二第一項に規定する事実
三 法令の規定による整理手続によらない負債の整理に関する計画の決定又は契約の締結で、第三者が関与する協議によるものとして財務省令で定めるものがあったこと(前号に掲げるものを除く。)