金融業者の貸付業務のための社債の発行等に関する法律の施行に伴い、及び証券取引法の規定に基づき、特定金融会社等の開示に関する省令を次のように定める。
(趣旨)
第一条 特定金融会社等は、金融商品取引法の規定により有価証券届出書、発行登録書、発行登録追補書類、有価証券報告書、四半期報告書又は半期報告書を提出するためこれらの書類を作成するときは、企業内容等の開示に関する内閣府令(昭和四十八年大蔵省令第五号。以下「開示府令」という。)に定める事項のほか、この府令に定める事項をこの府令の定めるところにより記載しなければならない。
(定義)
第二条 この府令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特定金融会社等 金融業者の貸付業務のための社債の発行等に関する法律(以下「社債法」という。)第二条第三項に規定する特定金融会社等をいう。
二 有価証券届出書 金融商品取引法第二条第七項に規定する有価証券届出書のうち、同法第五条第一項(同法第二十七条において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定によるものをいう。
三 発行登録書 金融商品取引法第二十三条の三第一項に規定する発行登録書をいう。
四 発行登録追補書類 金融商品取引法第二十三条の八第一項に規定する発行登録追補書類をいう。
五 有価証券報告書 金融商品取引法第二十四条第一項(同法第二十七条において準用する場合を含む。以下同じ。)に規定する有価証券報告書をいう。
六 四半期報告書 金融商品取引法第二十四条の四の七第一項(同法第二十七条において準用する場合を含む。以下同じ。)に規定する四半期報告書をいう。
七 半期報告書 金融商品取引法第二十四条の五第一項(同法第二十七条において準用する場合を含む。以下同じ。)に規定する半期報告書をいう。
(貸付金残高の内訳等の有価証券届出書における開示)
第三条 金融商品取引法第五条第一項の規定により有価証券届出書を提出しようとする特定金融会社等(以下「届出書提出特定金融会社等」という。)のうち次の各号に掲げる事項を記載した有価証券報告書、四半期報告書又は半期報告書を提出していない者は、当該有価証券届出書に、当該有価証券届出書の提出日の属する事業年度(その日が事業年度開始後三月以内の日である場合には、その直前事業年度)の直前事業年度終了の日における当該届出書提出特定金融会社等に係る次の各号に掲げる事項を、当該各号に定める様式により記載しなければならない。
一 貸付金の種別残高内訳 別紙様式第一号
二 資金調達内訳 別紙様式第二号
三 業種別貸付金残高内訳 別紙様式第三号
四 担保別貸付金残高内訳 別紙様式第四号
五 期間別貸付金残高内訳 別紙様式第五号
2 前項の規定により同項に規定する事項を有価証券届出書に記載しようとする届出書提出特定金融会社等は、次の各号に掲げる有価証券届出書の様式の区分に応じ、当該各号に定める箇所に記載しなければならない。
一 開示府令第二号様式 同様式の第二部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
二 開示府令第二号の二様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
三 開示府令第二号の三様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
四 開示府令第二号の四様式 同様式の第二部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
五 開示府令第二号の五様式 同様式の第三部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
(貸付金残高の内訳等の発行登録書における開示)
第四条 金融商品取引法第二十三条の三第一項の規定により発行登録書を提出しようとする特定金融会社等(以下「発行登録書提出特定金融会社等」という。)のうち前条第一項各号に掲げる事項を記載した有価証券報告書、四半期報告書又は半期報告書を提出していない者は、当該発行登録書に、当該発行登録書の提出日の属する事業年度(その日が事業年度開始後三月以内の日である場合には、その直前事業年度)の直前事業年度終了の日における当該発行登録書提出特定金融会社等に係る同項各号に掲げる事項を、当該各号に定める様式により記載しなければならない。
2 前項の規定により同項に規定する事項を発行登録書に記載しようとする発行登録書提出特定金融会社等は、次の各号に掲げる発行登録書の様式の区分に応じ、当該各号に定める箇所に記載しなければならない。
一 開示府令第十一号様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
二 開示府令第十一号の二様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
三 開示府令第十一号の二の二様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
(貸付金残高の内訳等の発行登録追補書類における開示)
第五条 金融商品取引法第二十三条の八第一項の規定により発行登録追補書類を提出しようとする特定金融会社等(以下「発行登録特定金融会社等」という。)のうち第三条第一項各号に掲げる事項を記載した有価証券報告書、四半期報告書又は半期報告書を提出していない者は、当該発行登録追補書類に、当該発行登録追補書類の提出日の属する事業年度(その日が事業年度開始後三月以内の日である場合には、その直前事業年度)の直前事業年度終了の日における当該発行登録特定金融会社等に係る同項各号に掲げる事項を、当該各号に定める様式により記載しなければならない。
2 前項の規定により同項に規定する事項を発行登録追補書類に記載しようとする発行登録特定金融会社等は、次の各号に掲げる発行登録追補書類の様式の区分に応じ、当該各号に定める箇所に記載しなければならない。
一 開示府令第十二号様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
二 開示府令第十二号の二様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
(貸付金残高の内訳等の有価証券報告書における開示)
第六条 金融商品取引法第二十四条第一項又は第三項の規定により有価証券報告書を提出すべき特定金融会社等(以下「報告書提出特定金融会社等」という。)は、当該有価証券報告書に、当該有価証券報告書に係る事業年度終了の日における当該報告書提出特定金融会社等に係る第三条第一項各号に掲げる事項を、当該各号に定める様式により記載しなければならない。
2 前項の規定により同項に規定する事項を有価証券報告書に記載しようとする報告書提出特定金融会社等は、次の各号に掲げる有価証券報告書の様式の区分に応じ、当該各号に定める箇所に記載しなければならない。
一 開示府令第三号様式 同様式の第一部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
二 開示府令第三号の二様式 同様式の第一部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
三 開示府令第四号様式 同様式の第一部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
(貸付金残高の内訳等の第二・四半期に係る四半期報告書における開示)
第七条 金融商品取引法第二十四条の四の七第一項の規定により四半期報告書を提出すべき特定金融会社等(以下「四半期報告書提出特定金融会社等」という。)は、第二・四半期(事業年度における最初の四半期の次の四半期をいう。以下同じ。)に係る四半期報告書に、第二・四半期終了の日における当該四半期報告書提出特定金融会社等に係る第三条第一項各号に掲げる事項を、当該各号に定める様式により記載しなければならない。
2 前項の規定により同項に規定する事項を第二・四半期に係る四半期報告書に記載しようとする四半期報告書提出特定金融会社等は、開示府令第四号の三様式の第一部 企業情報の第2 事業の状況の1 生産、受注及び販売の状況の箇所に記載しなければならない。
(貸付金残高の内訳等の半期報告書における開示)
第八条 金融商品取引法第二十四条の五第一項の規定により半期報告書を提出すべき特定金融会社等(以下「半期報告書提出特定金融会社等」という。)は、当該半期報告書に、当該半期報告書に係る事業年度の開始の日から六月を経過する日における当該半期報告書提出特定金融会社等に係る第三条第一項各号に掲げる事項を、当該各号に定める様式により記載しなければならない。
2 前項の規定により同項に規定する事項を半期報告書に記載しようとする半期報告書提出特定金融会社等は、次の各号に掲げる半期報告書の様式の区分に応じ、当該各号に定める箇所に記載しなければならない。
一 開示府令第五号様式 同様式の第一部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
二 開示府令第五号の二様式 同様式の第一部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
(不良債権の状況の有価証券届出書における開示)
第九条 届出書提出特定金融会社等のうち特定金融会社等の会計の整理に関する内閣府令(平成十一年総理府令・大蔵省令第三十二号。以下「会計府令」という。)第九条第一項の規定により同項各号に該当する貸付金(以下「不良債権」という。)に関する事項(以下「不良債権の状況」という。)を注記した財務諸表(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書及び附属明細表をいう。以下同じ。)を記載した有価証券報告書、会計府令第二十一条第二項の規定により不良債権の状況を注記した第二・四半期に係る四半期財務諸表(四半期貸借対照表、四半期損益計算書及び四半期キャッシュ・フロー計算書をいう。以下同じ。)若しくは会計府令第二十四条第三項の規定により不良債権の状況を注記した第二・四半期に係る四半期連結財務諸表(四半期連結貸借対照表、四半期連結損益計算書及び四半期連結キャッシュ・フロー計算書をいう。以下同じ。)を記載した四半期報告書又は会計府令第二十二条第二項の規定により不良債権の状況を注記した中間財務諸表(中間貸借対照表、中間損益計算書、中間株主資本等変動計算書及び中間キャッシュ・フロー計算書をいう。以下同じ。)を記載した半期報告書を提出していない者は、有価証券届出書に、当該有価証券届出書の提出日の属する事業年度(その日が事業年度開始後三月以内の日である場合には、その直前事業年度)の直前事業年度終了の日における当該届出書提出特定金融会社等に係る不良債権の状況を記載しなければならない。
2 前項に規定する不良債権の状況の記載に当たっては、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事項を記載するものとする。
一 不良債権がある場合 当該不良債権の金額
二 不良債権がない場合 その旨
3 第一項の規定により同項に規定する不良債権の状況を有価証券届出書に記載しようとする届出書提出特定金融会社等は、次の各号に掲げる有価証券届出書の様式の区分に応じ、当該各号に定める箇所に記載しなければならない。
一 開示府令第二号様式 同様式の第二部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
二 開示府令第二号の二様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
三 開示府令第二号の三様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
四 開示府令第二号の四様式 同様式の第二部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
五 開示府令第二号の五様式 同様式の第三部 企業情報の第2 事業の状況の2 生産、受注及び販売の状況
(不良債権の状況の発行登録書における開示)
第十条 発行登録書提出特定金融会社等のうち会計府令第九条第一項の規定により不良債権の状況を注記した財務諸表を記載した有価証券報告書、会計府令第二十一条第二項の規定により不良債権の状況を注記した第二・四半期に係る四半期財務諸表若しくは会計府令第二十四条第三項の規定により不良債権の状況を注記した第二・四半期に係る四半期連結財務諸表を記載した四半期報告書又は会計府令第二十二条第二項の規定により不良債権の状況を注記した中間財務諸表を記載した半期報告書を提出していない者は、発行登録書に、当該発行登録書の提出日の属する事業年度(その日が事業年度開始後三月以内の日である場合には、その直前事業年度)の直前事業年度終了の日における当該発行登録書提出特定金融会社等に係る不良債権の状況を記載しなければならない。
2 前条第二項の規定は、前項の規定により同項に規定する不良債権の状況を発行登録書に記載する場合について準用する。
3 第一項の規定により同項に規定する不良債権の状況を発行登録書に記載しようとする発行登録書提出特定金融会社等は、次の各号に掲げる発行登録書の様式の区分に応じ、当該各号に定める箇所に記載しなければならない。
一 開示府令第十一号様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
二 開示府令第十一号の二様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
三 開示府令第十一号の二の二様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
(不良債権の状況の発行登録追補書類における開示)
第十一条 発行登録特定金融会社等のうち会計府令第九条第一項の規定により不良債権の状況を注記した財務諸表を記載した有価証券報告書、会計府令第二十一条第二項の規定により不良債権の状況を注記した第二・四半期に係る四半期財務諸表若しくは会計府令第二十四条第三項の規定により不良債権の状況を注記した第二・四半期に係る四半期連結財務諸表を記載した四半期報告書又は会計府令第二十二条第二項の規定により不良債権の状況を注記した中間財務諸表を記載した半期報告書を提出していない者は、発行登録追補書類に、当該発行登録追補書類の提出日の属する事業年度(その日が事業年度開始後三月以内の日である場合には、その直前事業年度)の直前事業年度終了の日における当該発行登録特定金融会社等に係る不良債権の状況を記載しなければならない。
2 第九条第二項の規定は、前項の規定により同項に規定する不良債権の状況を発行登録追補書類に記載する場合について準用する。
3 第一項の規定により同項に規定する不良債権の状況を発行登録追補書類に記載しようとする発行登録特定金融会社等は、次の各号に掲げる発行登録追補書類の様式の区分に応じ、当該各号に定める箇所に記載しなければならない。
一 開示府令第十二号様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項
二 開示府令第十二号の二様式 同様式の第一部 証券情報の第3 その他の記載事項